これであなたもデキる上司!「部下育成」虎の巻

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新卒で入職して、こつこつキャリアを積んで数年――かつては先輩の背中を一生懸命追っていた方にも、いつしか後輩や部下ができて、育成を任される立場になった頃でしょう。

「早く一人前になってほしいのに、なかなか部下の学生気分が抜けない……」
「どう指導したら、部下は自主的に考えて動いてくれるの?」

部下の育成について、悩んでいる方も多いのではないでしょうか?
この記事では、「部下育成のポイント、上司としての心構え」についてまとめます。

部下育成の「ココ」が難しい!

部下育成

「部下の育成をどうしたらいいのかわからない、頑張っているのになかなか思うように効果が出ない。もしかして自分は、上司としてダメなのかも……」
そんな風に悩んで、塞ぎ込んでいませんか?
人を教え導くのはとても難しいこと。はじめから上手くいかないのは当たり前です。過度に落ち込む必要はありません。

何がここまで部下育成を難しくしているのか……その問題点を理解して、苦手意識を払拭していきましょう。

育成方法は誰も教えてくれない

臨床現場での手技や評価方法、あるいは必要書類の書き方については、養成校や勉強会で教わる機会がありますよね。わからなかったところも、先輩に質問することができます。
しかし部下の教育方法については、誰も教えてくれません。大抵の人が自己流だったり、上司にしてもらったことをそのまま受け継いだり、本やネットで検索してみたり……。
確固たるマニュアルがない、あるいはマニュアル通りに進まない。ここにまず、部下教育の難しさがあります。

部下によって理解度・能力が異なる

部下と一口に言っても、彼らはそれぞれ個性のある人間です。個々の理解度や能力、得意分野・苦手分野も違います。上司が全員を同じ方法で指導したとしても、その成果は異なるものになるでしょう。あなたの教え方が上手くはまって成果を出せる部下もいれば、なかなか飲み込めずに伸び悩んでしまう部下もいるのです。
この個人差についての視点が抜けているばかりに、「こんなに教えているのに、なんであの子はできないの?」と悩んでしまう上司は少なくありません。

ノウハウを得ても、実際に実行できていない

さまざまな媒体から部下育成の情報やテクニックを学んでも、実際に活かせていなければ意味がありません。しかし部下育成につまずいている上司の中には、ノウハウを手に入れたことで教育できた気になってしまっている人もいます。
情報やテクニックは、あくまで知識でしかありません。それを元にどのような行動を起こすべきか、自分の職場に落とし込んで考える。そのノウハウを実務として行ってはじめて、成果が出るかどうかが決まるのです。

とても難しい部下育成ですが、この機会は自身のマネジメント能力を高める絶好のチャンス。ここでへこたれずに、デキる上司へとランクアップしていきましょう。

上司が持つべき、部下育成の心構え

部下育成

思うようにいかない部下育成、ついイライラしてしまう……という先輩セラピストの方もいますよね。しかし攻撃的な態度や刺々しいオーラで指導してしまうと、部下はあなたに対して恐怖心や不信感を抱き、結果として職場を離れてしまうかもしれません。悠然と構えて臨みましょう。
上司として部下を教育する際に、覚えておきたい心構えをご紹介します。

「上から目線」ではなく「横から目線」

自分が年上、かつ上司だからと言って、頭ごなしに「いいからやれ!」と指示を出すのは賢い選択ではありません。上司の言うことに絶対服従では、部下はいつまでも自立できず、戦力として成長しません。
立場はあなたが上ですが、それで権力を振りかざすのではなく、フラットな視線で部下を見守りましょう。
褒められて伸びるタイプか厳しくされて伸びるタイプか、それを見極めるだけでも指導しやすくなります。

相手を「役割」で評価しない

若者ならこうすべき、部下ならこうであるべき……など、相手を役割や身分だけで判断するのは望ましくありません。人を役割でとらえてしまうと、それができない=無能という単純な思考に陥り、柔軟な育成ができなくなります。
人には皆、得手不得手があります。上司であるあなたが相手の苦手分野だけを見て「仕事ができない」と判断してしまうのは、部下の得意な部分を潰してしまう恐れがあるのです。
部下を役割ではなく個人として捉え、活躍できる場面を一緒に探してあげるのがよいでしょう。

価値観の違いを認める

人によって価値観が違うのは当然です。年齢が離れれば離れるほど、育ってきた環境や当時の風潮などの違いから、そのズレは大きなものになります。
どうにか部下の考えを改めさせようと躍起になって、指導時の語気も強くなってしまう……それでは、互いにストレスが溜まってしまいます。
自分が正しいと信じて抑圧するのではなく、「この部下に成果を上げてもらうにはどうするべきか?」を考えて指導するのがいいでしょう。

どんな指導方法がある?

部下育成

何も言わなくてもてきぱき動き、自主的に考えて仕事をこなしてくれる部下……なんて、そんな人材はなかなかいません。「できないことの方が多い」のが当たり前です。
そうしたメンバーを導き、成長させていくのが上司の役目。部下の指導方法について、いくつかご紹介いたします。

期待していることを伝える

過度にプレッシャーをかけるようなことは避けるべきですが、「いい部下を持った」「いつかはチームのまとめ役になってほしい」など、部下が期待されていると思える声かけをすることが大切です。
誰しも、期待されていないことを頑張ろうとは思えませんよね。一生懸命やろう!と思ってもらえるように、部下のやる気を引き出していきましょう。きっと、成果に結びつくはずです。

情報を共有する

上層部が持っている指針や目標、それに伴う行動計画を共有するのも上司の仕事です。
いま、組織がどんな方向を向いているのか。スタッフには何が求められて、どんな目標を立てるべきなのか。目標の達成には、どんなスケジュールを組めばいいのか。
一緒に考えて、達成に必要な支援や指導を惜しまない姿勢が大切です。

コミュニケーションを円滑にする

部下は基本的に、上司に対して声をかけづらいものです。
「忙しそうにしているから、質問したら邪魔になってしまうかも」「こんなこともわからないのか、って怒られたりしないかな」など、控えめで遠慮がちな性格であるほど、報告しづらくなってしまいます。しかし上司は報告がないことの方が困るので、その件について叱る羽目に……。

定期的に相談できるミーティングを行ったり、日報・週報に自由記述のコーナーを設けたりして、コミュニケーションをとりやすい環境を作っていきましょう。そうすることで信頼関係も構築できますし、報連相(報告・連絡・相談)もスムーズになります。

仕事ぶりと成果を評価する

部下の仕事の進捗状況や働きぶりについて、定期的に確認・評価しましょう。ここで意識したいのが、「頑張ったこと(仕事ぶり)」と「目標を達成したこと(成果)」を分けて評価すること。頑張りや努力についてはもちろん評価してあげるべきですが、病院やクリニックにも目指す目標がある以上、それを達成できないと意味がありません。
過程と結果を分けて考えることで、目標達成が叶わなかったとき、努力を認めながらも適切な改善策を考えてもらうことが可能となります。

改善策を考えさせ、実行させる

目標達成に至らなかった際には、部下自身に「何が足りなかったのか?」「次はどうするべきか?」など改善策を考えてもらうことが重要です。上司が正解を与えてその通りに直させるのは簡単ですが、それではいつまで経っても部下は指示待ち姿勢のまま。自分で考えて行動できる人材にはなれません。

まずは自分で考えてもらって、実行してもらう。その上で、上司はヒントを出すだけに留めておく。方向性を示して、試行錯誤してもらうのが大切です。

上手な褒め方・叱り方のポイント

部下育成

上司として、時には部下を褒めたり叱ったりする場面もあるでしょう。しかし近年では「上司に叱られて育ったから、褒め方がわからない」「下手に叱るとパワハラ扱いされそうで怖い」などの理由から、褒める・叱ることがうまくできない人も多いようです。
褒めることも叱ることも、部下の成長に欠かせない重要なフィードバックです。ポイントを押さえて、人間関係を損なうことなく、相手のモチベーションを上げていきましょう。

以下の4つのポイントを伝えることを意識しましょう。

  • 1.事実
  • 2.周囲への影響
  • 3.上司の感情
  • 4.相手への尊重
例:褒めるとき
「さっき、患者さんに元気よくあいさつできてたね」(事実)
「場の空気が明るくなったし、患者さんも嬉しそうだった」(周囲への影響)
「すごくいいと思う。これからも続けてほしいな」(上司の感情)
例:叱るとき
「いま、患者さんにあいさつしないで素通りしたよね」(事実)
「それは患者さんに失礼だし、あなたの行動だけでスタッフ全員の印象が悪くなってしまうかもしれないよ」(周囲への影響)
「よくないよね」(上司の感情)
「どうして素通りしちゃったの?どう思っているのか教えて」(相手への尊重)

「どうしてそのような行動をとってしまったのか?」、しっかり歩み寄って理由を聞くことが相手への尊重に繋がります。

おすすめ書籍『部下育成の教科書』

株式会社リクルートマネジメントソリューションズの社員3人が著者となっているビジネス書です。社会人を10段階に分けて、各段階に応じた育成方法を提示している本になります。
一口に部下といっても、1年目の新人セラピストと3年目の若手セラピストとでは、期待する役割もぶつかる壁の種類も、育成方法も当然異なりますよね。この本ではそうした部下のクラスを整理して、どのように指導すればいいかをそれぞれまとめているのです。
今までマネジメントについて触れたことのない人でもとっつきやすい良書となっています。

参考サイト
・MITAKA-CONNECT「上司が抱える部下の指導・育成の「5つの問題点」」(2017年6月22日)
・JIBUNLIFE「なんてことない「自分で動ける部下」の育成方法」(2017年6月22日)
・はたらくす「部下の指導方法。戦力を育てるために大切な10のポイント」(2017年6月22日)

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