「どうする!?」リハビリ拒否の患者さんに、セラピストができること

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セラピストとして多くの患者さんと接していると、中にはリハビリに対して消極的な方と出会うこともあります。
時にはリハビリそのものを拒否されてしまい、コミュニケーションを上手くとれないということも……。
そうした時、セラピストはどのようにコーチングをしていけばよいのでしょうか?

今回の記事では、「リハビリ拒否の強い患者さんとの接し方」について考えます。

患者さんは、どうしてリハビリを拒否してしまうのか

まずは、なぜ患者さんがリハビリを嫌がってしまうのか、その理由を考えてみましょう。
細かい事情は千差万別ですが、大きく分けると「リハビリを拒否する理由がある」「リハビリの必要性を感じていない」の二つが挙げられます。

リハビリを拒否する理由がある

  • 「足が痛いから歩きたくない」
  • 「お風呂に入って疲れたから休みたい」
  • 「もうすぐ家族が来るんだから後にしてよ」

など……個々の理由がある場合は、リハビリを「今」やることはとても困難です。
しかし裏を返せば、その理由がなくなればリハビリを再開してくれる、ということでもあります。

「歩きたくない」なら歩行訓練ではなく軽めの起立訓練にするとか、「入浴後で疲れた」なら時間や日を改めるとか、個々の問題に対応していきましょう。
患者さんの意向を無視してリハビリを強要することは、リハビリに対する悪印象を植え付けてしまうため、絶対に避けてください。

リハビリの必要性を感じていない

自分の病状に関して自覚がない患者さんの場合によく見られます。
身体が動きにくくなっているのは分かっているけれど、それを理屈として理解できていない……認知症や、高次脳機能障害の患者さんに多いケースです。

こうした患者さんには理屈で説明するのではなく、相手の感情に訴えかけるのがいいでしょう。
相手にとって好ましい存在になれば、患者さんもリハビリの誘いに乗ってくれるようになります。

たとえばあなたも飲み会などに誘われた時、声をかけてきたのが好きな人であれば「行こうかな」という気になりませんか?
逆に、少し苦手な相手からだったらちょっと尻込みしてしまいませんか?

重要なのは何をするかではなく、誰が言うかなのです。

患者さんに好かれるためにまず「信頼関係」を築く

「リハビリはしなくてもいいと思ってるけど、先生が言うなら、ちょっとしてみようかな」
患者さんにそう思ってもらえたら、セラピストとしてはとてもありがたいことですよね。
そのためにはまず、患者さんと会う回数を増やして信頼関係を築いていきましょう!

社会心理学には、単純接触効果というものがあります。
これは何度も見聞きしたものに対し、人は好感を持ちやすいというもの。
また、人は少ない回数で長い時間会った人よりも、短時間でも頻繁に会った人の方が印象に強く残ります。

こまめに病室に顔を出して、挨拶だけでもしてみる

過度な干渉は煙たがられてしまう可能性がありますが、自然と一言二言交わす程度なら快く受け入れてくださる方が多いです。
「あなたのことを気にかけてますよ」という気持ちは相手にも伝わります。
ぜひアピールをしていきましょう。

リハビリの時は積極的にフィードバックする

またリハビリ中は特に、患者さんのいいところを褒めるようにしましょう。
動作が上手くできたことよりも、リハビリをしている行動自体を褒めてあげるとなおよいですね。
出来ていない部分にあえて触れる必要はありませんし、できていないのに適当にほめるのも意味がありません。
いいところを見つけて、そこを本心からフィードバックするようにしましょう。

まとめ

リハビリ拒否の患者さんを担当することになっても、絶対に諦めないことが大切です。
患者さんの心情に寄り添い、汲み取り、気持ちを理解する努力を怠らないようにしましょう。

リハビリは、患者さんらしい生活をデザインするためのもの。
「運動訓練の日だから」「今日は歩行訓練をやらなくちゃ」と決め打ちしてしまわず、柔軟な発想で患者さんへのリハビリを行っていきましょう!

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