完全マスター!「個別機能訓練計画書」の書き方

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リハビリのお仕事Magazineでは、理学療法士(PT)・作業療法士(OT)・言語聴覚士(ST)などリハビリ職の方々に向けて情報を発信しております。 寄稿希望・取材依頼・お問い合わせなどございましたら、info@rehabili-shigoto.comまでどうぞ。

理学療法士や作業療法士、言語聴覚士などの機能訓練指導員は、看護職員や介護職員、生活相談員などとともに、利用者さんの身体機能向上や日常生活における目標の達成を目指してリハビリプログラムを考えています。

そのような自立支援を目的とした個別機能訓練に対しては、専従の機能訓練指導員が行う場合に限り、個別機能訓練加算Ⅰ・Ⅱが加算されます。

介護予防リハビリの重要性が注目される中、特にデイサービスや有料老人ホームなど介護業界に勤めているリハビリ職であれば、個別機能訓練加算についてはしっかりチェックしておきたいところですよね。

そこで今回は、個別機能訓練を行う上で欠かせない「個別機能訓練計画書」をご紹介いたします。

個別機能訓練計画書とは

個別機能訓練計画書
個別機能訓練計画書とは、通所介護において個別機能訓練を行う際、個別機能訓練加算Ⅰ・Ⅱを取得するための要件となっている書類です。
多職種協働のチームで、機能訓練指導員が中心となりながら作成します。
計画書には目標や実施時間・実施方法、訓練内容といった、利用者さんひとりひとりに即した個別機能訓練の計画を具体的に記述していきましょう。

定期的に発行することになる書類のため、パソコンで入力しておくとその後の業務の効率化を図れます。

個別機能訓練計画の立て方

個別機能訓練計画書
個別機能訓練計画の作成について、手順を確認しておきましょう。

1.個別機能訓練を始める時のニーズ把握・情報収集

機能訓練指導員は利用者さんの居宅を訪問し、生活状況や今後のニーズ・目標について詳しく確認します。
その際には興味・関心チェックシートや、居宅訪問チェックシートを利用しましょう。

そのほか、ケアマネジャーから医療の利用状況を聞いたり、居宅サービス計画の内容を確認しておくといった情報収集も重要です。

2.アセスメント・個別機能訓練計画の作成

居宅訪問などで得た情報をもとに、多職種協働でアセスメントを行います。
個別機能訓練計画を立てる際には、厚生労働省から通達されている様式を用いるとよいでしょう。
どの職種の人が確認しても分かりやすいよう、読みやすく振り返りやすい書類を作ることを心がけます。

3.利用者さんやご家族への説明

個別機能訓練計画書が完成したら、利用者さんやご家族になるたけ早く説明に伺います。
その上で計画に同意と署名をいただきましょう。
個別機能訓練計画書のコピーを交付するのも忘れずに。

4.個別機能訓練の実施

機能訓練指導員は、計画に則った訓練を利用者さんに実施します。
実施した日時や訓練内容、担当者名などは毎回残しておき、また利用者ごとにきちんと保管しましょう。
事業所内で、個別機能訓練に関わる従事者が見られるようにしておきます。

5.評価および計画の見直し

居宅訪問による情報収集・アセスメントと個別機能訓練計画の作成・本人による了承・個別機能訓練の実施……といった上記の流れは、3カ月に一度以上、訓練の進捗状況に応じて内容を見直すようにしましょう。
利用者さんの心身状況によって速やかな変更が求められる場合には、臨機応変に計画の見直しを行います。

計画書の記入例

個別機能訓練計画書の書き方について見ていきましょう。
個別機能訓練計画書

(引用:厚生労働省 通所介護及び短期入所生活介護における個別機能訓練加算に関する事務処理手順例及び様式例の提示について(2015))

基本情報

作成日・前回作成日・計画作成者
2回目以降の作成の場合は、作成日が前回作成から3カ月以内になるようにしましょう。
初回作成時には作成日を初回利用日より前の日付にして、前回作成日の欄は空けておきます。
計画作成者には、中心となって計画を立てた職員を書きましょう。通常は機能訓練指導員の名前が書かれます。
介護認定
認定結果が出ていない場合は、「申請中」や「暫定」と記入しておきます。
管理者・看護・介護・機能訓練・相談員
計画にかかわった職員を、それぞれ記入していきます。

以下は、居宅訪問時のアセスメントなどで得た情報を明記します。

本人の希望
例:身体機能の維持向上、家族に迷惑をかけない など、利用者さんのニーズを書きましょう。
家族の希望
例:介護負担を減らしたい、自立した生活をしてほしい など、ご家族の要望も聞き取っておきます。
病気・合併症、運動のリスク
脳梗塞や骨折など、利用者さんが罹患している疾病についても明記しておきましょう。
運動にあたって危険性がある利用者さんの場合は、その仔細と原因についても触れておきます。
生活課題
火の始末を忘れがち、など、利用者さんが生活を送る上で抱えている困難な課題をチェックします。

2.個別機能訓練加算ⅠおよびⅡ

長期目標・短期目標
長期目標は初回作成日より約6ヶ月後の年月、短期目標は約3ヶ月後の年月を記載します。
これはそれぞれ「6ヶ月で達成出来そうなもの」「3ヶ月で達成出来そうなもの」を目標にするのが望ましいためです。
個別機能訓練加算Ⅰの目的は主に「身体機能の維持・向上」
目標は「自力で床から立ち上がる」「杖を使って○メートル歩行する」など、単純なひとつの生活行為を達成させるものにしましょう。
居宅サービス計画や通所介護計画と連動して、整合性のとれる目標を設定します。
居宅サービス計画書が届いていない場合でも、訓練実施日を迎える前に仮作成しましょう。
また、個別機能訓練加算Ⅱの目的は「生活機能の維持・向上」
目標は「週に一度、地域の老人会に参加する」など、複数の行為(この場合は外出のための着替え+老人会まで歩く+他者とコミュニケーションを取る)を組み合わせた活動にしましょう。
複合的な生活上の行為を出来たかどうかで達成度を判断します。
目標達成度
達成・一部・未達のうちどれかにチェックを入れましょう。
長期目標を達成した時には、次の長期目標と短期目標を設定し直す必要があります。
プログラム内容
加算Ⅰなら「バンドを使った上肢の筋力トレーニング」「床から立ち上がる動作順序を覚える」など。
加算Ⅱなら「靴を履き替えるための、前傾姿勢訓練と指の使い方の訓練」「荷物を持っていてもバランスの取れた歩行が出来るよう、物を持った状態で歩行訓練を行う」など。
どちらにしても、目標を達成するための具体的な動作訓練内容を記入しましょう。
訓練の頻度は少なくとも週一回以上とし、また留意点の項目にはプログラムの実施にあたって注意するポイントを記載しておきます。

3.特記事項・プログラム実施後の変化・署名

特記事項
「○○な性格なので、○○する時に注意が必要」「トイレが近いため、こまめに尿意の確認をする」といった、利用者さんの性格や病状など特筆しておくべき注意点を記入します。
プログラム実施後の変化
次の評価日は、プログラムの実施から3ヶ月以内に設定しましょう。それが次回の計画作成予定日となります。
コメント部分には2回目以降より、長期・短期目標に対する評価や機能訓練実施後の変化を記載していきます。
署名
利用者さんやご家族に個別機能訓練のプログラム内容について説明し、同意を得たら、日付と署名を記入してもらいましょう。
署名欄の日付は、計画書のコピーをケアマネジャーに提出する際の日付を書きます。

より詳しい記入例はこちら:schaso.net 個別機能訓練計画書 記入例

利用者さんの身体や状況に変化が起き、必要となった際には、適宜計画を変更していきます。
個別機能訓練計画書は、携わる職員が常に閲覧できるように保管しておきましょう。

書式ダウンロード


書式は厚生労働省の通達の中に含まれているものがありますが、パソコンでの入力作業をスムーズにするために、エクセル書式にされているものを利用するのもよいでしょう。
適宜使いやすい書式のものを探して、きちんと記録します。

編集部より

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参考にさせていただいたサイト
・schaso 個別機能訓練に関するまとめ (計画書の作り方等)
・公益社団法人 全国老人福祉施設協議会『通所介護における個別機能訓練等計画書作成の手引き』(2013)

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