地域の求める療法士になるために、まずは情報収集を

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むとうドットコム 代表、光プロジェクト株式会社 取締役。社会人経験後、作業療法士となり臨床経験5年目で老健副施設長に就任。自ら設計したひのき個浴で生活リハビリを推進、当時2割を占めた機械浴利用者をゼロにするなど、職員と力を合わせ施設の業務改善に尽力する。その後施設は地域でも一目置かれる存在に。現在は独立し、介護施設専門の業務改善アドバイザーやパソコンの修理販売の事業をするかたわら、ショッピングリハビリ®で全国展開をする企業の運営をし、多方面に活動を広げている。

武藤竜也

「自分の強みを地域で活かして活躍したい!」と思う療法士の方は多いのではないかと思います。あなたも、その一人ではありませんか?
療法士には学ぶことに積極的な方が多いですから、きっと数多くの学びや経験から何かしらの強みを手にしていることでしょう。
そんな強みをフルに活かした仕事で利用者を喜ばせられたら、それはあなたにとって間違いなく理想の働き方ですよね。

介護保険法が改正されて……チャンス!と思う前に

平成27年4月、改正介護保険法が施行されました。地域支援事業の再編成、小規模サービスの地域密着型への移行など、その改正が大きな目玉となっています。
それによって、「介護予防・日常生活支援総合事業(以下、総合事業)」の移行に向けた準備が各自治体で進められています。
この総合事業の運営は介護保険ではなく各自治体となるので、地域の特性にあったサービス提供が可能になります。来年の平成29年度からは、原則すべての自治体がサービスを開始しなければなりません。

しかし自治体も未経験のこの事業は、既に開始している所もあればまだ試行錯誤している状況の所もあり、地域差がみられるようです。
また介護事業所によっては、自治体の方針がまだ伝わってこない……と不安を感じるところもあるのではないでしょうか。

療法士の中には、「我々の強みを自治体に売り込むチャンスではないか!」と意欲的に考える人もいることでしょう。
ですが相手は素人です。自分のやりたいことをただ伝えたとしても、もしかしたら担当者に口を「ポカン」とされてしまうかもしれません。
少なくとも、

  • あなたの持っている強みは自治体の事業とどのような関係があるのか
  • あなたの強みによってどんな結果を生み出せるのか

説明出来なければ、話し合いのテーブルにすら付けません。

押さえておきたい!自治体研究の3つのヒント

今、私の持つ案件の一つに、とある介護事業所様とのプロジェクトがあります。
先日初めてそのプロジェクトの提案に、自治体へ伺わせていただきました。内容について感触は非常に良好でしたので、さらに提案を続けて参りたいと思っております。
また、「最前線で活躍する専門職からアイデアをいただけるのは本当にありがたい」と嬉しい一言を付け加えていただけました。
今回は総合事業に関わりたいと思うあなたへ、入口になる部分を少し書いてみようと思います。

まずはあなたのターゲットとしている自治体が、これからの介護事業をどのように考えているか・何をしようとしているのかを知らなければなりません。
療法士のあなたがどれだけやりたいことだけを説明しようとしても、それが自治体の事業とマッチしなければ受け入れてもらえないからです。
その道しるべとなるのが、以下の三つになります。

1. 介護保険事業計画

自治体が公表しているこの「介護保険事業計画」は3年ごとに見直されていて、今は第6期となっております。
ここには事業の理念・目的・目標から始まり、地域の実態やパブリックコメント、推進したい事業、将来の姿……など、データに基づいた情報が満載です。
これを読み込めば、自治体の現状とこれからの方向性が理解出来ます。

2. 地域福祉計画

介護保険事業計画から、より具体的な支援計画が記されているのが「地域福祉計画」です。
私の手元にある地域福祉計画には、自治体が住民や団体、民間事業者などに求めていることがハッキリと書いてありました。

3.地域福祉活動計画

地域福祉計画と同じようなもので、社会福祉協議会が作っています。
社会福祉協議会のホームページからダウンロード出来るようになっていることが多いです。
こちらは自治体の委託を受けて行う事業が多いですから、内容をチェックしておくのがよいですね。

はじめの一歩は「相手を知ること」

こうした書類に書いてある情報は非常に重要です。そしてこれらの書類は自治体のホームページからダウンロード出来るようになっています。
つまり、誰でも無料で情報を手に入れて売り込む戦略を立てられるということです。
自治体は計画外のことはまず実行しません。ですからあなたが自治体の事業計画を知り、その計画が上手くいくように支援すればよいのです。
そのためには、事業計画内容とあなたの強みをうまくマッチングさせて新しいアイデアを生み出すスキルと、勇気を出して自治体へ提案に行くことが必要になるでしょう。

いまだ総合事業の内容が決まりきらない自治体もあると思います。そういったところへの提案は、これからでも間に合うかもしれません。
今回のお話が方法の全てではないですが、紹介したことはインターネットを使って無料で出来ることです。
療法士としての自分の魅力が、自治体にどうマッチするのか。まずはよく研究してみましょう。

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