2020年、世界に誇るメイド・イン・ジャパンのトレーナーへ

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理学療法士。メンタル心理カウンセラー。上級心理カウンセラー。理学療法士国家資格取得後。身体面のみでなく精神・心理面も診れるセラピストを目指し心理カウンセラーの資格を取得。現在、都内のクリニックに勤務しながらトレーナーチームEsperanzaの代表を務め、某スポーツ企業との勉強会や舞台俳優、ダンサーなどのパーソナルトレーナーとしても活躍している。

石渡雄次

こんにちは。
トレーナーチームEsperanza代表、理学療法士の石渡です。

ことし2016年はリオ五輪を迎える年ですね。そして、次の夏季五輪はご存知のとおり2020年東京五輪です。

今回は、4年後の2020東京五輪に向かうなかで、トレーナー業界にどのような変化が起こるのかを考えていきたいと思います。

1. 「メイドインジャパン」のトレーニングが世界を席巻するようになる

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現在、トレーナー業界では様々なトレーニング法が確立されてきています。
その中で、日本でも諸外国のトレーニングをいち早く輸入して取り入れる方法が取られている現状があります。その状況は2020年に向けて少しずつ変革していくことが予想されます。

これらのトレーニング理論の基盤は様々な学問から成り立っています。
たとえば、解剖学・運動学・生理学・心理学・社会科学・自然科学・人文科学・教育学・栄養学・衛生学・工学などが挙げられるでしょう。

今後のトレーナーやトレーナーチームに求められることになってくるのは、人体や環境を基盤としたそれらの学問を応用することで、選手のパフォーマンスの向上に繋がるトレーニング理論を多角的かつ専門的に考察出来ることだと思います。

さらに、今後のトレーニング方法の焦点は、「諸外国の選手に行っているトレーニング方法は、日本人やその他アジア圏の人にも適しているのか?」ということに当てられることになると考えられます。

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欧米人とは異なり、生活環境的な歴史から体の構造や生活行動パターンが異なるアジア人が、欧米や欧州のトレーニング法を「ヨーイ、ドン」のタイミングで一緒に鍛え始めても対等に勝負できるレベルになる可能性は僅かであると言えるでしょう。

近年では遺伝的な部分を除いてはアジアでも食生活などが欧米化していますから、その変化からアジア人の体が欧米化していくことを考えると、「どちらが良いのか」という議論が生じてきそうです。

今後の課題としては、選手に寄り添い、選手の体質や特長にあったトレーニング方法を考察し、選手をコーディネートできるトレーナーが活躍していく時代となるのではないでしょうか。

2020年、自国開催である東京五輪に向けてメイド・イン・ジャパンのトレーニング理論が盛んに生まれてくることでしょう。

2. 潜在能力を最大限に引き出す「メンタルトレーナー」の台頭

スポーツにおいては身体面だけでなく、精神面でのパフォーマンスの向上が注目されてきました。

たとえば、ルーティンワーク。ラグビーの五郎丸選手のキック前のルーティンをはじめ、メジャー挑戦をする前田健太投手のまえけん体操、相撲では琴勇輝関の「ホウッ」という仕切りの雄叫び、アスリートにはパフォーマンスを最大限に発揮できるように精神を整えたり、身体的な覚醒を促す時間が存在します。

最近では以前にも増してメンタルトレーナーやメンタルコーチなど精神・心理のコンディションを整えるプロフェッショナルの台頭が目立ってきています。

2020年東京五輪に向けてさらなるパフォーマンス向上を目指し、潜在能力を引き出すため精神・心理の分野で、より根拠あるデータを求めた研究に力を入れることでしょう。身体面だけでなく精神面へのコンディションにおいても、より一層注目されていくのではないでしょうか。

3. トレーニング方法が選手に合わせてオーダーメイドされていく

当たり前の話ですが、トレーナーは競技特性をしっかりと理解した上で選手へサポートしていくことが求められます。

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しかし、ここでまたひとつ「トレーナーとしての在り方」に少しの変化が出てくると思われます。

これまでは、主に競技別、ポジション別、役割ごとにトレーニングを分割されていました。その限局されたトレーニングの捉え方が、これからは良い意味でジャンルを超えて横断していくクロスオーバーの状態になっていくことでしょう。

前述した通り、トレーナーがより「人体そのものの知識」をつけるようになることが予想されます。そのようになると選手は選手である前に1人の人間です。人の身体と心の動きや構造を学ぶことで競技やポジション関係なく必要な身体機能へのアプローチから動作を観察・分析してヒントとなるアドバイスをトレーナーの視点から具体的に伝えられるようになるのではないでしょうか。
(※現状では考察はしますが、教科書的にすでに出来上がったトレーニング方法やフォームをいかに基本に忠実にこなしてもらうかということに重点を置き過ぎてしまうためアドバイスに応用が利かないことが多い)

「本当にこれで良いのか?」
という作業を飛ばしていることが多いのです。

選手をひとりの人としてみることで、本人が気付かなかった得手・不得手に気付きを与えることがトレーナーの重大な役目になるのではないでしょうか。

トレーナーは地味で目立たなくて、でも未来に希望を与えられる仕事

さいごに、大切なことをお話しさせていただきます。

トレーナーという仕事は、表舞台に立つような役割ではないことの方が圧倒的に多いです。トレーナーとしてオリンピック選手とタッグを組める人なんて世の中に一握りです。しかし、選手同様にトレーナーも成長することをやめてしまってはいけないと思うんです。

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オリンピック選手に携わるようなトレーナーが全てではありません。日本だけでなく全世界が注目するイベントです。トレーナーという仕事に誇りと責任感を持っているのであれば謙虚に学ぶ姿勢を貫くことです。

オリンピックはスポーツの祭りです。

全世界の人々が熱狂し、時にはオリンピックで頑張る選手を見て人生が変わる人がいるかもしれません。オリンピックに影響されてスポーツを始める人が増えるかもしれません。

そうなった時に、トレーナーとしてはその人が長くスポーツを続けていけるように応援出来る人でなければならないと思うんです。また、小さな子供がある選手の活躍を見たことがきっかけでスポーツを始めることがあるかもしれません。その子が、将来オリンピック選手になれるようにトレーナーは応援するのです。

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考えてみれば、トレーナーという仕事の多くは、「縁の下の力持ち」でとても地味な仕事であるかもしれませんね。しかし、未来に希望を与えることができる仕事なのです。

そして、その希望に携わっていくことを選手と共に楽しめるのですから、トレーナーという仕事はとても素敵な仕事だと思うのです。

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