あなたのスライドは、相手を悩ませていないか?

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理学療法士。総合病院、回復期リハ病院を経て、現在「キョーワ訪問看護リハビリステーション寄り添い屋」に勤務。1年目に病院や施設ごとでのリハビリの考え方や特定の治療手技や理論に偏りがあることに疑問を持ち、様々な理論・技術を広く知り、それぞれの良い所を活用できるような場を作りたいとの思いでセミナー団体「Bridge」を立ち上げ、1000名以上のセラピストへの講義・実技指導を行う。現在も代表講師として全国を飛び回る。

これまでのコラムでは、

デザインとは、

「問題解決」のために、思考や概念を整理し目に見える形に「設計」し、デザインのテクニックを活用して「表現」すること。
(過去記事:リハビリ、勉強会、上司への報告にも活かせるプレゼンテーションの極意― デザインとは「伝わる」こと―

プレゼンテーションとは、

相手に、あなたの伝えた言葉の意味が伝わり、相手が、あなたの伝えたいメッセージの意義を理解した結果、相手の行動が変わること。
(過去記事:「プレゼン」がリハビリを変える理由

とお伝えしてきました。

今回は、プレゼンテーションの要となる「スライドのデザイン」について考えてみます。

手段が目的に変わらないように

職場での勉強会や学会での発表(スライドでの口述やポスター)において、皆さんはPower PointやKeynoteなどのプレゼンテーション用ソフトを使って、資料を作っているはずです。

これまでのまとめを踏まえると、スライド(またはポスターを使用した)プレゼンでは、聴衆・参加者が、あなたの一枚一枚のスライドを見た際に、あなたのスライドに盛り込んだ内容が“理解”でき、相手の行動が変わる(例:臨床での評価や介入など、患者・利用者さんへの関わりが変わる。または新しい知見によって、臨床への活用や新しい理論の構築につながる)ことが目的となります。

いずれにしても、スライドやポスターの発表におけるデザインの目的は、
・聞き手が、あなたの伝えたい内容を理解できること
・聞き手の行動が変わること

となります。

そして多くの場合、前者の「聞き手が内容を理解できる」部分でつまづいています。

どのプレゼンスタイルが正解?

パソコンを使ったスライドと、ポスターではデザインではそれぞれにメリット・デメリットがあります。

【パソコンのスライド】

話し手
メリット:1ページごとに見せたい情報を提示できる。
デメリット:スライド操作を誤るとパニックに陥る。次のスライドを覚えていないと上手く話の流れをつなげない。

聞き手
メリット:1ページごとに見るべき情報に集中できる。
デメリット:1枚のスライドに情報を盛り込みすぎると、情報の処理に時間がかかる。また前のスライドに戻ることができないため、途中で内容についていけなくなると、聞き手にとって残り時間は苦痛でしかなくなる。

【ポスター】

話し手
メリット:はじめに、方法、結果、考察など全体が載っているため、次に話すべきことが視覚的に確認できる。
デメリット:話し手が不在の時に読む人のために情報量を多くすると、字数が多くなったり、グラフが小さくなってしまう。

聞き手
メリット:前の内容に戻って確認することができる。読み手のペースで読み、理解することができる。話し手がいなくても大丈夫。
デメリット:話している内容と違う所に目を奪われているうちに、話を聞き逃し、細かな内容が理解できない。字やグラフが小さいと、どこを話しているか分からなくなる。

スライドのデザインにおいて、最も大切なのは、

「見た瞬間に理解できる」

ことです。

スライドであれば、1枚1枚のスライドを見た瞬間に

何がスライドの情報の中で一番大事なのか?
(一番伝えたいメッセージは何か?)

ポスターであれば、

どの順番に見て、読んでいったら良いのか?

が理解できることです。

一度、皆さんが作ったスライドやポスターを眺めてみてください。

スライドを見るのはあなた自身ではない

スライドを見た時に、どこに目が行きますか?一番見て欲しい所に目が行きますか?
ポスターを見たときに、どうゆう流れで進んでいくか?グラフや図表などであなたの伝えたいことが、直観的に理解できますか?

もしかすると、自分で作ったスライドやポスターなら、伝えたいことや、順番を分かっているから読みにくさや見にくさに気付かないかもしれません。

一度他の人に見てもらってください。

スライドやポスターを見るのは、作ったあなた自身ではないことを意識すること。
それがデザイン力の上達の第一歩です。

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